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6月下旬に府内の公立中3生を対象として行われた中学生チャレンジテストが行われました。
テスト当日は,府の南部で大きく天候が崩れた影響もあって当日受験ができなかった中学校も少なからず出ました。
当日の受験ができなかった地域の成績の扱いは今後,教育委員会間での協議結果によるようです。
さて,7月に入って中3用の問題・解答の一式が公開されましたので,ざっと確認してみました。
社会科は基礎~標準レベル中心の構成
上位校狙いなら高得点は取れて当たり前
今回のチャレンジテストは,体裁は例年と変わらず設問のレベルもほぼ基礎~標準レベルの内容ばかりでした。文章記述問題も字数は35字以内とわずかに多めですが,レベル的にはこれも定番レベルでしょう(これでも,京都府立の専門学科や滋賀県立高校入試の文章記述問題に比べれば大したことはないと思います)。
気になったこと
大問3(5)は出題を避けるべきだったのでは?
詳しくは次の節以降で詳述しますが,設問の質やレベル自体には問題は無いのですが,題材にセンシティブなところを使ってしまった点は難ありと判断せざるを得ないでしょう。
物事には須らく時機がある
大問3(5)が不適なのは,題材です。東日本大震災は発生してまだ6年であり,今回テストを受験した現中3生の中にひょっとしたら現地から避難してきたり,引っ越してきたりした生徒さんがいた可能性は否定できません。
今回のような設問は被災・避難経験のある生徒さんのトラウマを刺激しかねないという点があるため,出題はもうしばらく避けた方が賢明だった設問ではないでしょうか。
かつて,相棒(刑事ドラマ)のSeason5の最終話で夏八木勲さん演じる警察庁長官や岸部一徳さん演じる小野田官房長が「物事には須らく時機がある」というセリフを喋っていましたが,この設問もまさにその通りなんですよね。
今は出題するタイミングとしては拙いのではないかと思います。
筆者も実際に要望を受けたことあり
筆者は,ある企業から依頼を受けて試験問題の原稿を書くことがあります。かつての話ですが,今回の大問3(5)と直接用いた統計は全然違うのですが,割と近い発想から設問を作った納品したことがあります。
試験の実施後に設問の難度そのものには問題はないものの,被災した生徒がいるかもしれないし,そういう生徒さんがいた場合にトラウマを刺激しかねないという点で配慮してほしかったというお話を企業経由でいただいたことがありました。
そこらへんはたしかに仰る通りだと得心したので,今も作問時は東日本大震災に関することは避けて作問するよう心がけています。
私のそういった経験から言わせてもらえれば,ちょっと今回の大問3(5)はレベル的にも問題はないのですが,出題するタイミングとしては時期尚早だったのではないかな? と思いました。
まただよw
国語はなぜか古文の引用文がまた秘匿……
国語の問題は,昨年度と同じようにどういうわけか古文の引用文が秘匿されての公開となりました。引用文は「十訓抄」からですが,十訓抄そのものは鎌倉時代の作品なので,秘匿する必要性が感じられません。
もちろん,現代語訳の方は訳者に著作権が発生するでしょうから,訳文が秘匿されるのは致し方ありませんが,古文の本文まで秘匿するのはさすがにやり過ぎではないでしょうか。
最期に
テストのやり直し・復習は早急に
まだ,テストの成績は返ってきていないでしょうけど,2学期からの校内実力テストに備えて,社会科に関してはこれまでのチャレンジテストレベルの設問は楽勝で解けるようにしておかなければなりません。チャレンジテストのレベルの設問が解けないという状況を投げっぱなしにしておくことは,校内実力テストでも得点が取れないということと同じ意味です(大阪市は加えて大阪市統一テストもです)。
しっかりとやり直しをして,似たような問題で失点しないようしたいところ。
2学期の校内実力テストで私立高校の受験校は決まる
このブログでもこれまでの記事で何度も書いてきたと思いますが,私立高校の受験校は2学期の校内実力テストの成績で決まりますから,ここでしっかりとリカバーしないといけない人はリカバーしないと受験校決定時に大きく影響が出ます(スポーツ推薦などを除く)。さらに,内申を加味すれば公立の受験校もほぼどこらへんになりそうなのかは見えてくるわけですから,2学期の実力テストの得点確保に向けて動かなければなりません。
夏休み前~夏休み終了をいかに過ごすかが大切
ここからいかに夏休みを効率良く過ごせるか? が今後の受験校決定に大きく影響してくる時期です。そこらへんはかつて書いた記事をお読みいただければ幸いです。
ここから夏休み終了までの過ごし方が後々にとても大きく効いてくるのです。
それこそ,15の春以降を大きく左右するレベルで。
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